21世紀少年★回遊記

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『寄り道しないで、まっすぐ家に帰りましょう』


今

ちゃんと自分の人生を真っ直ぐ目標に向かって歩いているだろうか？

かなり不安になる時がある

そんな時に何故あの頃、ルールを破ってまでも寄り道をしたのだろう？と考えてみた

別に誰かに命令された訳でもなく、すべて自分で考え、自分で決めて、自分で行動したのが【寄り道】だった

そう考えると【寄り道】こそが本当の自分の人生なのではないかと思えてくる

そう

『これでいいのダ』
と
  

丁度、学校の裏が月岡神社だった

神社の縁の下には無数のアリ地獄の巣があった

「こりゃ生きた生態観察だ」とばかりに、灼熱地獄に耐えながら、日が暮れるまで見ていたが、一匹たりともアリ地獄に落ちるアリはいなかった

観察終了！

  

通学路の途中に、公園整備の為か、赤粘土が露出している場所があった

ある雨の日

グチャグチャになっている赤粘土を見たら無償に踏みつけてみたくなった私は、先頭を切って（笑）入っていった
ところが.....
足が抜けなくなってしまったのだ
最初は笑っていたが、だんだん不安になってきた
一緒にいた友達が、肩をかしてくれたり、足を引っ張ってくれたが抜けない
あの時はかなり焦った
最後は角材を使い、テコの原理を使い救出してもらった

いや〜友達って、ほんとにイイものですね

真の友情を感じながら家に帰ったのだが、玄関で泥だらけの私を見た母の顔は...
  

ヘアスタイルは坊っちゃん刈りだった私も、人並みに好きな子がいた

なんとか彼女の家が知りたくて、帰り道とは正反対の方向に行き、ぐるぐる探し歩いていたら道に迷ってしまった

そこへ偶然、彼女が通りかかった

「Oh〜迷子ッ！」

彼女、私を見つけ開口一番

「なんでここさいんのや？あんたんち、こっちでないべぇ〜早ぐ帰れは」

「み、道迷った…」

「バガだずねー」

「………」
確か、小さな教会の前での出来事だった…
  

夏

郵便局に立ち寄るのを覚えた

郵便局に立ち寄って何をするかというと、冷水器の水を飲ませて貰う為にだった
「水飲ませてく〜ださい」と言って飲んでいた

ところが、どんどん水飲み児童が増えてしまい、立ち寄り禁止令が出てしまった

なんだか砂漠のオアシスをひとつ失った気分で淋しかった
  

今の上山城がある辺りに弓道場があった

よくそこで高校生のお姉さんが練習をしていた

白い道着に黒い胸当て(？)をして、きりきりと弓を張る姿は実に凛々しく、なんとも言えない気品が漂い、非日常的時空間に引き込まれるようで、またその感覚がとても好きだった
  

通学路の途中に、何ヶ所か【防空壕】があった

当時、防空壕と聞くと、やたらと行きたい衝動にかられた時期があり、祖父から情報を仕入れては、学校帰りに、一つひとつ確認に行っていた

今でも憶えているのが、永○歯科医院(前々回の市長宅)の裏庭と、働く婦人の家の裏の所だ

永○宅の庭の防空壕は、一体こんなのどこからもって来たんだ？
と思うくらい大きな岩で塞がれてしまってます

それにしても、今思うと、婦人の家の防空壕は、なんであんな崖の所に作ったのだろうか…？
確認に行くのに苦労した記憶があります

今は、どうなっているのでしょうか？

しかし、街の真ん中に洞窟があり、学校のグランドには、城跡の【お堀】があった不思議な時代でした