ペットの思ひ出〜オタマジャクシ
先ず初めに
私はカエルが苦手です
ある夏の日
川で遊んでいたら大きなオタマジャクシの大群を見つけた
原始のDNA?
狩るというオスの習性?
夢中になって採った
気づくとバケツはオタマジャクシでいっぱいになった
ちっちゃいオタマジャクシは、あまりに小さいので顔が分からないが、この大きなオタマジャクシは、なんとも言えないくらい愛嬌のある顔をしていて、見てて笑えた
「今日は大漁!大漁!」
と言いながら家に帰った
「今日は何捕まえてきた?」
とバケツをのぞきこむ家族が、次々と顔色を変えた
「今すぐ捨ててこい!」
という家族に、必死でオタマジャクシのプレゼンを始めた
「見て見て、このオチョボ口、めんこいべぇ。目と目がこんなに離れているんだじぇ。おもしゃいよねぇ」
なんとか飼う事を許可してもらった
それからしばらくすると足が出てきた…
【オタマジャクシはカエルの子。ナマズの孫ではないわいな。それが何より証拠には。やがて手が出る足が出る】
唄っている場合ではなかった
今まさにカエルに変わろうとしているオタマジャクシが、バケツの中にウヨウヨいるのだ
とてもじゃないが近づく事すらできなくなっていた
「やばい。かなりやばい。このままでは家中がカエルだらけになってしまう…早く、早くなんとかしなければ…」
あんなに可愛く見えた顔も、段々醜いカエルヅラになっている
も、もう限界だ
その日の夜…
バケツを持った父は、一人暗い夜道へと消えて行ったのでした…
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